怒りの葡萄 第七章を読んでの感想

かなり独特な章

七章では、また場面が一転します。

おそらく、中古車屋の店主の視点で書かれています。

ガラクタのような中古車を、いかに客に高値で売るかが書かれています。

文章中に何度か、「売るならいましかない」「カルフォルニアにみんなが行こうとしている」というような表現がでてくるので、多くの人が車を買ってカルフォルニアを目指そうとしている時代であることがわかります。

それを利用して、不正な車の売買で大儲けしようとしているのでしょう。

おそらく、車に限らず、ずるいことを考えている商売人は他にもいるだろうなと感じました。

トムの家族も、このような悪徳な商売に騙されて、中古車を買ってしまう(もしくはすでに買っている?)かもしれないと予想できました。

この章が独特な理由としては、これまでは第三者の視点から文章が書かれていたにに対して、ここでは完全に店主の一人称になっている点です。

気になる人は一度読んでみることをお勧めします。