怒りの葡萄 第十七章を読んでの感想
十七章では、西へ向う家族たちの様子が少し離れた目線から描かれています。
はじめのうちは旅に戸惑う彼らですが、徐々に慣れていきます。
特に、夜になるとみんながいるところでテントを張り、朝になると出発する、という作業に慣れていきます。
みんながテントを張っているところ(おそらくこれをテント村と言っている)では、誰が決めたわけでもなく一定のルールができていきます。
助け合いのルールができたり、悪いことをすると鉄拳制裁か追放されます。
同じ境遇に置かれた人たちは、お互いに親切になり、生きていくために団結していくのでしょう。
集団で生きていくためにはルールが必要ですが、そのルールは先に誰かが決める必要はなく、その過程で勝手にできていくものだったのだと思います。
人間が森の中で狩猟していた時代も同じような感じだったのかなと思いました。
そして、「あれは良くてこれは悪い」というのも、大体みんなの認識は同じなんだなと感じました。
好き嫌いは人によってそれぞれですが、生き残る上での善悪は人として共通でないと生きていけないですね。
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