SNSが満たしていたものは承認欲求ではなくもっと危険なものだったという話

以前に同じような記事を書いたかもしれないけど、自分の復習のために再掲。

スマホ脳という本に書かれていた内容です。

よく、SNSは承認欲求を満たしてくれるという話を聞きますが、スマホ脳では別の結論が書かれています。

それは、食欲や睡眠欲よりさらに根本にある生存本能と関連しているということです。

私たち人間の脳は大昔の狩猟時代からほとんど進化していないと言われています。

狩猟生活で重要なのは、とりあえず食べ物がありそうなところを探してみることです。

何もないかもしれないけど、木の上に果物があったり、川の中に魚がいるかもしれません。

そのもしかしたら?という期待を実際に実行するように脳は作られています。

そうしないと、食べ物にありつけないからです。

このもしかしたら?を実行するのは、送られてきたメールを開いたり、誰かのSNSのメッセージをチェックしたり、ギャンブルすることと同じです。

そう、人間の脳は、木の上の果実を確認することと、SNSのメッセージをチェックすることを同じととらえています。

ギャンブルにはまったら抜け出せないのも、生存本能から来ていると考えればなるほどです。

もう一つ、SNSが人間の生存本能に強く紐づいていることがあります。

狩猟生活時代は、多くても150人くらいの集団で生活していました。

人間の死因には、飢餓や病気、災害といったものがありましたが、それらと並んで仲間に殺されることが多かったようです。

集団から孤立しても死ですし、敵視されて殺されることもあります。

生き残るためには、誰が危険で、自分が周りからどのように思われているかに敏感でなければなりません。

SNSでも自分のことを知ってもらうために発信し、誰かの行動やメッセージに過敏に反応してしまうのはこのためです。

人間のもっとも深いところになる生存本能を刺激するSNSと、うまく付き合うことはできるのでしょうか。