怒りの葡萄 第十三章を読んでの感想

十三章は暗い話でした。

トム一家は旅の初日の夜を迎えて野宿をすることになるのですが、そこで二つの命を失います。

ひとつは連れてきた犬の命で、犬は放飼いにしているのでハイウェイを渡ろうとした瞬間に車に轢かれてしまいます。

そして、もうひとつの命は祖父ちゃんです。

突然、脳卒中になりあっけなく亡くなってしまいました。

しかし悲しいことだけではなく、新しい仲間も増えました。

ウィルソン夫婦はトム家と同じく野宿をしており、祖父ちゃんの最期のときにテントを貸してくれたりいろいろ手伝ってくれます。

とても人が良い夫婦ですが、妻のセオリーの方は病気にかかっており、常に具合が悪いようなのが不安です。

またこの夫婦もカルフォルニアを目指しているのですが、トム家と同じチラシをみたと言っています。

豆の収穫の仕事で八百人を応募している、というものです。

しかし、ウィルソン夫婦はトム家とはかなり離れたところに住んでいたようです。

つまり、この時点でアメリカ中の人がカルフォルニアに向かっていることが明確になり、本当に仕事にありつけるのかが怪しくなってきます。